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相続手続
人の死に伴い、通夜や葬儀の準備が事実上開始するとともに、相続が開始します。そして、相続が開始するとともに考えなければならなくなるのが、相続手続です。相続手続には、民法上のものと相続税法上のものがあります。相続手続で重要なことは、各種手続には固有の期限が設けられている場合が多く、当期限を徒過しないように十分注意を払っていることです。以下では、民法と相続税法上の主要な、期限を持つ相続上の諸制度を、期限別に並べてみました。
①3ヵ月以内
・相続放棄
相続人が相続財産を、プラス、マイナス問わずすべてにわたって相続しないという意思表示を相続放棄といいます。相続放棄は相続人が相続の開始を知ったときから3ヵ月以内に、家庭裁判所に申し立てることで有効となります。
・限定承認
被相続人の財産のうち、プラスの財産がマイナスの財産をカバーする範囲内で相続を承認する制度が、限定承認です。限定承認は、相続人が相続の開始を知ったときから3ヵ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があります。
②4ヵ月以内
・所得税においては、当年度の所得を翌年の3月15日までに確定申告することになっていますが、当年度中に被相続人が死亡した場合には、当年度の1月1日から死亡の日までの所得に関して、相続人全員が、相続の開始を知った日の翌日から4ヵ月以内に確定申告をする必要があります。この確定申告を準確定申告と呼びます。
③10ヵ月以内
被相続人の財産に関して相続税がかかる場合には、相続人全員は、相続の開始を知ったときから、10ヵ月以内に、相続税の申告及び納税をする必要があります。相続税は遺産分割の協議で決まった各相続財産ごとに算出されるので、遺産分割協議をスムーズに運ぶことが、分けても必要になってきます。
④1年以内
相続人が最低限の相続財産を取得できる制度が、遺留分制度です。被相続人が生前に相続財産をすべて他人に贈与するとか、遺言で、相続財産が遺留分の最低保証を下回る内容のものとされていたりした場合、1年以内に、遺留分減殺請求を、遺留分を侵害している者に対してすることができます。
①3ヵ月以内
・相続放棄
相続人が相続財産を、プラス、マイナス問わずすべてにわたって相続しないという意思表示を相続放棄といいます。相続放棄は相続人が相続の開始を知ったときから3ヵ月以内に、家庭裁判所に申し立てることで有効となります。
・限定承認
被相続人の財産のうち、プラスの財産がマイナスの財産をカバーする範囲内で相続を承認する制度が、限定承認です。限定承認は、相続人が相続の開始を知ったときから3ヵ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があります。
②4ヵ月以内
・所得税においては、当年度の所得を翌年の3月15日までに確定申告することになっていますが、当年度中に被相続人が死亡した場合には、当年度の1月1日から死亡の日までの所得に関して、相続人全員が、相続の開始を知った日の翌日から4ヵ月以内に確定申告をする必要があります。この確定申告を準確定申告と呼びます。
③10ヵ月以内
被相続人の財産に関して相続税がかかる場合には、相続人全員は、相続の開始を知ったときから、10ヵ月以内に、相続税の申告及び納税をする必要があります。相続税は遺産分割の協議で決まった各相続財産ごとに算出されるので、遺産分割協議をスムーズに運ぶことが、分けても必要になってきます。
④1年以内
相続人が最低限の相続財産を取得できる制度が、遺留分制度です。被相続人が生前に相続財産をすべて他人に贈与するとか、遺言で、相続財産が遺留分の最低保証を下回る内容のものとされていたりした場合、1年以内に、遺留分減殺請求を、遺留分を侵害している者に対してすることができます。
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10:09
相続財産管理人
身寄りのないお年寄りが亡くなった場合などでは、しばらくの間、相続人がいるのか、いないのか不分明のことがあります。その場合、被相続人の債権者は一体だれに対して請求してよいのか分かりません。そこで、債権者は、家庭裁判所に対して、相続財産管理人の選任を申し立てることができます。相続財産管理人は、被相続人の財産から、当該債権者に対して債務の弁済をします。
このように、相続人が不明か、相続人全員による相続放棄で相続人がいない場合には、債権者などの利害関係者または検察官は、家庭裁判所に対して、相続財産の管理をさせるために相続財産管理人を選任するよう申し立てることができます。相続財産管理人が債権者などに債務を弁済した後に残った残余財産は、国庫に帰属することになります。なお、相続人ではないが生前被相続人に対して介護その他特別の関係があると見られる人を、特別縁故者といいますが、特別縁故者に対して財産分与が行われる場合もあります。
ここで、相続財産管理人の選任手続をみておきましょう。
①家庭裁判所に対して、利害関係者または検察官が、相続財産管理人選任の申立を行います。
②家庭裁判所は、上記の申し立てに基づいて、相続財産管理人が選任されたことを公告し、相続人が名乗り出るのを2ヵ月間待ちます。
③上記期間に、相続人として名乗り出るものがいなかった場合、今度は、債権者や受贈者に対して、2ヵ月以上の期間を定めて、請求をしてくるように促す公告を出します。
④上記期限を徒過しても債権者などや相続人が現れない場合、家庭裁判所は、相続財産管理人や検察官の請求で、6ヵ月以上の期間を定めて、相続人が現れるのを待ちます。
⑤上記期間内に相続人が現れなかった場合には、その後に現れた相続人や債権者は自らの権利を主張することができなくなります。この場合には、特別縁故者がいれば、その者に、相続財産の全部または一部を分与することになりますが、いない場合には、相続財産は国庫に帰属することになります。
このように、相続人が不明か、相続人全員による相続放棄で相続人がいない場合には、債権者などの利害関係者または検察官は、家庭裁判所に対して、相続財産の管理をさせるために相続財産管理人を選任するよう申し立てることができます。相続財産管理人が債権者などに債務を弁済した後に残った残余財産は、国庫に帰属することになります。なお、相続人ではないが生前被相続人に対して介護その他特別の関係があると見られる人を、特別縁故者といいますが、特別縁故者に対して財産分与が行われる場合もあります。
ここで、相続財産管理人の選任手続をみておきましょう。
①家庭裁判所に対して、利害関係者または検察官が、相続財産管理人選任の申立を行います。
②家庭裁判所は、上記の申し立てに基づいて、相続財産管理人が選任されたことを公告し、相続人が名乗り出るのを2ヵ月間待ちます。
③上記期間に、相続人として名乗り出るものがいなかった場合、今度は、債権者や受贈者に対して、2ヵ月以上の期間を定めて、請求をしてくるように促す公告を出します。
④上記期限を徒過しても債権者などや相続人が現れない場合、家庭裁判所は、相続財産管理人や検察官の請求で、6ヵ月以上の期間を定めて、相続人が現れるのを待ちます。
⑤上記期間内に相続人が現れなかった場合には、その後に現れた相続人や債権者は自らの権利を主張することができなくなります。この場合には、特別縁故者がいれば、その者に、相続財産の全部または一部を分与することになりますが、いない場合には、相続財産は国庫に帰属することになります。
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10:08
限定承認
相続財産の中には、プラスの財産と、借金などのマイナスの財産があります。相続開始の当初から、明らかにマイナスの財産が多く、プラスの財産に大したものがない場合には、相続放棄をすることが無難な選択になります。一方、相続財産において、プラスの財産が多いか、マイナスの財産が多いか不明の場合には、限定承認という制度を使うことができます。限定承認とは、マイナスの財産を、プラスの財産で賄える範囲で弁済の義務を負う、という制度で、限定承認した相続人は自己の財産を弁済に当てる必要がないというのが特徴です。しかし、実際上、限定承認を利用する例はほとんどありません。それは、以下の理由からです。
①限定承認ができる期間が比較的短い。
限定承認ができる期間は、相続の開始を知った時から3ヵ月間です。
②限定承認は複数の相続人がいる場合には全員で行う必要がある。
一人でも限定承認に異を唱えれば、限定承認はできません。
③家庭裁判所に提出する書類が煩雑。
家庭裁判所には、「限定承認審判申立書」を提出することになりますが、その際に添付しなければならない「財産目録」の作成には非常に手間がかかります。同目録には、資産及び負債を正確に記載する必要があり、記載を一部でも誤ると、限定承認ではなく単純承認(限定のない通常の相続承認)をしたものとみなされることがあります。
④公告の必要
限定承認後、5日以内に、債権者及び受贈者全員に対し、2ヵ月以上の期限を決めて、限定承認をした旨及び請求を求める旨の公告を出す必要があります。
⑤税法上の取扱い
限定承認をすると、相続開始時に相続財産を時価で譲渡したものとみなされ、譲渡所得税がかかります。
⑥競売の手続きが必要な場合もある。
限定承認の場合、自己の財産は使わないので、弁済に当たっては競売を必要とする場合ができます。競売手続きはとても面倒です。
①限定承認ができる期間が比較的短い。
限定承認ができる期間は、相続の開始を知った時から3ヵ月間です。
②限定承認は複数の相続人がいる場合には全員で行う必要がある。
一人でも限定承認に異を唱えれば、限定承認はできません。
③家庭裁判所に提出する書類が煩雑。
家庭裁判所には、「限定承認審判申立書」を提出することになりますが、その際に添付しなければならない「財産目録」の作成には非常に手間がかかります。同目録には、資産及び負債を正確に記載する必要があり、記載を一部でも誤ると、限定承認ではなく単純承認(限定のない通常の相続承認)をしたものとみなされることがあります。
④公告の必要
限定承認後、5日以内に、債権者及び受贈者全員に対し、2ヵ月以上の期限を決めて、限定承認をした旨及び請求を求める旨の公告を出す必要があります。
⑤税法上の取扱い
限定承認をすると、相続開始時に相続財産を時価で譲渡したものとみなされ、譲渡所得税がかかります。
⑥競売の手続きが必要な場合もある。
限定承認の場合、自己の財産は使わないので、弁済に当たっては競売を必要とする場合ができます。競売手続きはとても面倒です。
Posted by 笑い種 at
10:11
相続登記
登記は、不動産や一部重要な動産の権利の変動を、第三者に対抗するために必要となるものです。つまり、登記をしなくても、契約当事者が行った契約は有効に発生しています。しかし、登記がないということでは、不完全な権利変動が生じており、これを完全なものにするのが、登記というものです。そして、完全なものにしないと、未登記の不動産などを、権利変動があったことを知らないでさらなる契約に入った第三者は、未登記状態を放置している先の権利者よりも早く登記をすることで完全な権利を取得できることになります。
さて、相続登記の権利関係も基本的には上記と同じです。ただし、相続登記の場合には、登記書類が多く、また、手続きが面倒で(司法書士に依頼するなどで対処できますが)、かつ、細々と経費が発生する点で、通常の移転登記の場合とは異なり、未登記状態でいることが多く見受けられます。さらに、通常の移転登記とは異なり、往々にして、未登記状態が長く続けば続くほど、権利関係が複雑に分岐していきがちです。
相続登記においては押さえて置くべきことは、上記の権利変動に関する知識を前提に、同登記に必要な書類と手続きの流れです。基本的には、司法書士との打ち合わせで、一つ一つ問題点をクリアーしていくことになるでしょうが、少なくとも手続き書類は知っておいた方がよいでしょう。
必要書類には、戸籍謄本、不動産登記簿謄本、亡くなった人の死亡が記載された住民票の除票、固定資産税評価証明書、遺言書がない場合には遺産分割協議書などが必要となります。
さて、相続登記の権利関係も基本的には上記と同じです。ただし、相続登記の場合には、登記書類が多く、また、手続きが面倒で(司法書士に依頼するなどで対処できますが)、かつ、細々と経費が発生する点で、通常の移転登記の場合とは異なり、未登記状態でいることが多く見受けられます。さらに、通常の移転登記とは異なり、往々にして、未登記状態が長く続けば続くほど、権利関係が複雑に分岐していきがちです。
相続登記においては押さえて置くべきことは、上記の権利変動に関する知識を前提に、同登記に必要な書類と手続きの流れです。基本的には、司法書士との打ち合わせで、一つ一つ問題点をクリアーしていくことになるでしょうが、少なくとも手続き書類は知っておいた方がよいでしょう。
必要書類には、戸籍謄本、不動産登記簿謄本、亡くなった人の死亡が記載された住民票の除票、固定資産税評価証明書、遺言書がない場合には遺産分割協議書などが必要となります。
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10:06
株式と相続
株式は、通常、刻一刻と変動する時価で評価されるので、相続との関係でみた場合、微妙な問題が発生してきます。それが、株式相続税です。
株式相続税とは、文字通り、株式を相続する場合にかかる税のことです。その場合、いつの時点で課税がなされるのかという課税時期の問題と、刻一刻と変動する株式の時価の評価をどのようにするかという時価評価の問題とは、別々に考えなければなりません。なぜなら、課税時期は相続開始時点であるところ、相続開始日時という1時点だけで時価評価することは、たまたまその日に限って株価が上昇した場合、相続人に不測の損失を被らせる恐れがあるためです。
そこで、変動回数が多く、変動幅が大小さまざまで、予想というものができない株式の時価に関しては、その評価を、死という一時的でするのではなく、株式の種類に合わせて、以下のような時価評価がなされています。
①上場株式
評価にできる限り客観性を持たせるため、相続開始日の終値、相続開始日が属する月の終値の平均額及び相続開始日が属する月の前の月の終値の平均額それぞれを出して、その中で最も低い額を株式の評価額とします。
②店頭株式
相続開始日時の取引価格(高値と安値がある場合にはその平均額)と相続開始日が属する月を含めた、前の3カ月の最安値のうち、どちらか安い方を株式の評価額とします。
③非上場株式
公定価格がないため、算出には面倒な方法をとります。同じ業種の標準額を算出する、純資産価額という客観値を使う、両者を併用する、などの方法がとられています。
株式相続税とは、文字通り、株式を相続する場合にかかる税のことです。その場合、いつの時点で課税がなされるのかという課税時期の問題と、刻一刻と変動する株式の時価の評価をどのようにするかという時価評価の問題とは、別々に考えなければなりません。なぜなら、課税時期は相続開始時点であるところ、相続開始日時という1時点だけで時価評価することは、たまたまその日に限って株価が上昇した場合、相続人に不測の損失を被らせる恐れがあるためです。
そこで、変動回数が多く、変動幅が大小さまざまで、予想というものができない株式の時価に関しては、その評価を、死という一時的でするのではなく、株式の種類に合わせて、以下のような時価評価がなされています。
①上場株式
評価にできる限り客観性を持たせるため、相続開始日の終値、相続開始日が属する月の終値の平均額及び相続開始日が属する月の前の月の終値の平均額それぞれを出して、その中で最も低い額を株式の評価額とします。
②店頭株式
相続開始日時の取引価格(高値と安値がある場合にはその平均額)と相続開始日が属する月を含めた、前の3カ月の最安値のうち、どちらか安い方を株式の評価額とします。
③非上場株式
公定価格がないため、算出には面倒な方法をとります。同じ業種の標準額を算出する、純資産価額という客観値を使う、両者を併用する、などの方法がとられています。
Posted by 笑い種 at
11:00
相続放棄
相続放棄は法律上の手続きを踏んで初めて、その効果を認められるものです。すなわち、相続放棄を目的とする契約を私人間で任意に結んだとしても正式な相続放棄の法定効果は得られません。具体例で考えていきましょう。
甲は、相続財産において、プラスの財産よりも、借金などマイナスの財産が多いことから、相続放棄をしたいと考えています。その場合、甲は、家庭裁判所に出向いて、相続放棄の申述書を提出し、これが受理された時点で、相続放棄の効果が発生します。相続放棄の効果とは、相続を放棄した者が、始めから相続人でなかったことになる、というものです。従って、プラスの財産を取得することができないのはもちろんのこと、反面、借金などのマイナスの財産も引き継がない、ということになります。相続放棄者は、家庭裁判所が発行する受理証明書でもって、被相続人の債権者などに法的に対抗することができます。
他方、私人間でなされた任意契約の内容が「相続放棄」の内容を包含している場合、これは相続放棄の効果を、債権者などの第三者に対抗することはできません。このことを知らないでいると、「相続放棄」だと思っていたところが、思わぬ損失を被る場合があります。つまり、プラスの財産は、「相続放棄」ということ(実際は贈与契約をしたようなもの)で、人にとられてしまい、他方、借金などマイナスの財産は、法的に保護されないことから、債権者などに請求されてしまい、履行しなければ、債務不履行責任を問われかねないのです。相続順位の下位にいる者から「相続放棄」を持ちかけられても、家庭裁判所を通さない、任意の契約である場合には注意が必要です。
甲は、相続財産において、プラスの財産よりも、借金などマイナスの財産が多いことから、相続放棄をしたいと考えています。その場合、甲は、家庭裁判所に出向いて、相続放棄の申述書を提出し、これが受理された時点で、相続放棄の効果が発生します。相続放棄の効果とは、相続を放棄した者が、始めから相続人でなかったことになる、というものです。従って、プラスの財産を取得することができないのはもちろんのこと、反面、借金などのマイナスの財産も引き継がない、ということになります。相続放棄者は、家庭裁判所が発行する受理証明書でもって、被相続人の債権者などに法的に対抗することができます。
他方、私人間でなされた任意契約の内容が「相続放棄」の内容を包含している場合、これは相続放棄の効果を、債権者などの第三者に対抗することはできません。このことを知らないでいると、「相続放棄」だと思っていたところが、思わぬ損失を被る場合があります。つまり、プラスの財産は、「相続放棄」ということ(実際は贈与契約をしたようなもの)で、人にとられてしまい、他方、借金などマイナスの財産は、法的に保護されないことから、債権者などに請求されてしまい、履行しなければ、債務不履行責任を問われかねないのです。相続順位の下位にいる者から「相続放棄」を持ちかけられても、家庭裁判所を通さない、任意の契約である場合には注意が必要です。
Posted by 笑い種 at
11:07
離婚と相続
世の中で淡くはかないものの代表に、人間関係があります。美辞麗句で飾られ、永遠の愛を誓って始まった夫婦関係も、その例外ではありません。離婚、それは、ある面で、不毛な理想とどこにもない自由を希求する人間の辿る、なれの果てかもしれません。
さて、人間関係が破綻する場合、往々にしてお金というものがついて回ります。離婚と相続もその一つです。子供を抱えて妻が夫のもとを離れる。その後、再婚した夫が死亡する。この場合、相続財産を、後妻が、後妻との間に子がいる場合にはその子が、それぞれ2分の1継承することになる反面、当然のことながら、前妻は法定相続人とはなりえません。しかし、前妻の子との関係においては、離婚は、子の法定相続人としての地位に何ら影響を与えません。つまり、前妻と夫との関係が法律上ないし事実上の夫婦関係にあることから、それが解消すると、もとの他人同士に落ち着くのに対して、前妻との間に生まれた子と父の間には、自然な親子関係が発生しており、これは戸籍の有無や法律あるいは事実上距離が離れていることなどで解消する問題ではないのです。そこで、その親(夫)が死亡すれば、前妻の子にも正当な相続権が発生します。後妻との間の子と前妻との間の子は、相続権において平等なので、結局、ともに4分の1ずつの割合で、相続財産を取得することになります。こうして、親子関係は、離婚後でも、相続上では、自然的な関係と同様に処理されています。
さて、人間関係が破綻する場合、往々にしてお金というものがついて回ります。離婚と相続もその一つです。子供を抱えて妻が夫のもとを離れる。その後、再婚した夫が死亡する。この場合、相続財産を、後妻が、後妻との間に子がいる場合にはその子が、それぞれ2分の1継承することになる反面、当然のことながら、前妻は法定相続人とはなりえません。しかし、前妻の子との関係においては、離婚は、子の法定相続人としての地位に何ら影響を与えません。つまり、前妻と夫との関係が法律上ないし事実上の夫婦関係にあることから、それが解消すると、もとの他人同士に落ち着くのに対して、前妻との間に生まれた子と父の間には、自然な親子関係が発生しており、これは戸籍の有無や法律あるいは事実上距離が離れていることなどで解消する問題ではないのです。そこで、その親(夫)が死亡すれば、前妻の子にも正当な相続権が発生します。後妻との間の子と前妻との間の子は、相続権において平等なので、結局、ともに4分の1ずつの割合で、相続財産を取得することになります。こうして、親子関係は、離婚後でも、相続上では、自然的な関係と同様に処理されています。
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09:09
相続税
人が死亡した場合には、葬儀にまつわる様々な手続きや行政上の手続きなど、死者を哀悼する暇もないような雑務に追われます。中でも面倒なのが、相続に関するものでしょう。
相続に関しては、まず面倒な相続財産の評価があります。さらに、その評価額によって相続税が発生する場合があります。
相続税は相続財産すべてにかかるわけではありません。プラスの相続財産からマイナスの相続財産を引いた、正味の相続財産から、さらに基礎控除額を引いた残りに、相続税はかかります。残りがなければ相続税はまったくかかりません。基礎控除額は次のようにして算出します。
5000万+(1000万×法定代理人の数)。
少額の相続財産には税金がかからないのです。もちろん、相続税の申告もする必要はありません。
上記の算出結果、相続税を申告する必要があることが判明した場合、申告の必要が判明したときからでなく、相続開始を知った時点から10ヵ月以内に、被相続人の住所地の所轄税務署に届けなければなりません。もし申告を忘れてしまうと、税務署から決定の通知をもらい、15%の無申告加算税が課せられてしまいます。また、決定前でも、申告期限である10ヵ月を超えてしまうと、10%の加算税がかけられます。
相続の開始を知ったら、時間をおかないで、ざっくりと相続財産を計算しておくことが、亡き人に対する追悼の気持ちに曇りを残さないことになります。
相続に関しては、まず面倒な相続財産の評価があります。さらに、その評価額によって相続税が発生する場合があります。
相続税は相続財産すべてにかかるわけではありません。プラスの相続財産からマイナスの相続財産を引いた、正味の相続財産から、さらに基礎控除額を引いた残りに、相続税はかかります。残りがなければ相続税はまったくかかりません。基礎控除額は次のようにして算出します。
5000万+(1000万×法定代理人の数)。
少額の相続財産には税金がかからないのです。もちろん、相続税の申告もする必要はありません。
上記の算出結果、相続税を申告する必要があることが判明した場合、申告の必要が判明したときからでなく、相続開始を知った時点から10ヵ月以内に、被相続人の住所地の所轄税務署に届けなければなりません。もし申告を忘れてしまうと、税務署から決定の通知をもらい、15%の無申告加算税が課せられてしまいます。また、決定前でも、申告期限である10ヵ月を超えてしまうと、10%の加算税がかけられます。
相続の開始を知ったら、時間をおかないで、ざっくりと相続財産を計算しておくことが、亡き人に対する追悼の気持ちに曇りを残さないことになります。
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09:52
保険金と相続
保険契約においては、被保険者の死亡による保険金受取人の指定が行われます。ところで、被保険者が死亡した場合、保険契約が履行されて、保険金が、指定された受取人に取得されることになりますが、同時に、相続が開始され、相続財産を相続人が取得することになります。そこで、保険金受取人が相続人であった場合に、以下の3点が問題となります。
①保険契約で、保険金受取人が、相続人のうち特定の者に指定されている場合
②保険契約で、保険金受取人が、相続人と指定されている場合
③保険契約で、保険金受取人が、被保険者自身と指定されている場合
以下、順にみていきましょう。
①の場合
受取人と指定され、かつ、相続人である人は、保険金を保険契約の効果として取得します。従って、相続財産の中に保険金は入らないことになります。
②の場合
相続人全員が保険金受取人であると同時に相続人となりますが、①と同様に、保険契約の効果として、相続人全員が保険金を取得することになります。しかし、この場合、①とは異なる問題が発生します。相続財産であれば、各相続人は財産の割当分を民法で特定されていますが、保険金が相続財産でない②の場合、各人の取得割合はどのようにして決まるのでしょうか。これに対して、最高裁は、民法の法定相続分の規定を準用しています。つまり、相続財産の法定割合と同じ取扱いをするのです。
③この場合は、保険金受取人自身が死亡することにより、保険金は当然相続財産となります。
①保険契約で、保険金受取人が、相続人のうち特定の者に指定されている場合
②保険契約で、保険金受取人が、相続人と指定されている場合
③保険契約で、保険金受取人が、被保険者自身と指定されている場合
以下、順にみていきましょう。
①の場合
受取人と指定され、かつ、相続人である人は、保険金を保険契約の効果として取得します。従って、相続財産の中に保険金は入らないことになります。
②の場合
相続人全員が保険金受取人であると同時に相続人となりますが、①と同様に、保険契約の効果として、相続人全員が保険金を取得することになります。しかし、この場合、①とは異なる問題が発生します。相続財産であれば、各相続人は財産の割当分を民法で特定されていますが、保険金が相続財産でない②の場合、各人の取得割合はどのようにして決まるのでしょうか。これに対して、最高裁は、民法の法定相続分の規定を準用しています。つまり、相続財産の法定割合と同じ取扱いをするのです。
③この場合は、保険金受取人自身が死亡することにより、保険金は当然相続財産となります。
Posted by 笑い種 at
09:10
相続と遺留分
父親が、愛人に全財産を譲るという遺言を残して死んだ。法定相続規定はいわゆる任意規定なので、被相続人の意思で簡単に変更することが可能です。すなわち、遺言で被相続人の思うままに財産を処理処分できるのです。しかし、これでは、残された家族が路頭に迷うことになる可能性があります。そこで、民法は、遺留分という制度を認めています。
遺留分制度とは、被相続人の財産のうち、最低限度の財産の取り分を相続人に認めるものです。しかし、所有権を絶対的に保証する資本主義ないし自由主義を標榜する日本において、遺留分制度は飽くまでも例外的なものであり、その観点から、「最低限」の財産分だけで、かつ、相続人が裁判所に遺留分減殺請求をするという面倒な手続きを踏ませることでのみ、遺留分が相続人のものになることにしています。また、同様の観点から、遺留分は、子、配偶者、親に限られ、兄弟には認められていません。
ここで、相談財産に対する各相続人の遺留分をみておきましょう。
①子と配偶者が相続人の場合:子配偶者ともそれぞれ4分の1。配偶者が死亡している場合は子が2分の1。
②父母と配偶者が相続人の場合:配偶者3分の1、父母が6分の1。配偶者が死亡している場合は父母3分の1。
③配偶者のみが相続人の場合:2分の1。
④兄弟姉妹と配偶者が相続人の場合:配偶者2分の1。兄弟姉妹には遺留分なし。
遺留分制度とは、被相続人の財産のうち、最低限度の財産の取り分を相続人に認めるものです。しかし、所有権を絶対的に保証する資本主義ないし自由主義を標榜する日本において、遺留分制度は飽くまでも例外的なものであり、その観点から、「最低限」の財産分だけで、かつ、相続人が裁判所に遺留分減殺請求をするという面倒な手続きを踏ませることでのみ、遺留分が相続人のものになることにしています。また、同様の観点から、遺留分は、子、配偶者、親に限られ、兄弟には認められていません。
ここで、相談財産に対する各相続人の遺留分をみておきましょう。
①子と配偶者が相続人の場合:子配偶者ともそれぞれ4分の1。配偶者が死亡している場合は子が2分の1。
②父母と配偶者が相続人の場合:配偶者3分の1、父母が6分の1。配偶者が死亡している場合は父母3分の1。
③配偶者のみが相続人の場合:2分の1。
④兄弟姉妹と配偶者が相続人の場合:配偶者2分の1。兄弟姉妹には遺留分なし。
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09:13
法定相続人
民法上の相続の対象になる人を法定相続人といいます。民法上の法定相続人の範囲規定は、被相続人の意思によって自由に変更可能です。すなわち、遺言で、法定相続人以外の者を相続人として特定することが可能です。
民法上の法定相続人と法定相続分をみておきましょう。
①子と配偶者が相続人の場合:子配偶者ともそれぞれ2分の1。配偶者が死亡している場合は子が全部相続。
②父母と配偶者が相続人の場合:配偶者3分の2、父母3分の1。配偶者が死亡している場合は父母が全部相続。
③兄弟姉妹と配偶者が相続人の場合:配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1。
相続人が複数いる場合は以下の順位で相続されます。
①第1順位の相続人:被相続人に子がある場合は子と配偶者が相続人になります。子の中には、胎児、養子、非嫡出子が含まれます。
②第2順位の相続人:被相続人に子がいない場合は、被相続人の父母と配偶者が相続人になります。配偶者が死亡している場合は、父母が相続人になります。
③第3順位の相続人:被相続人に子がなく、かつ、父母が死亡している場合は、被相続人の兄弟姉妹と配偶者が相続人になります。配偶者が死亡している場合は、兄弟姉妹が相続人になります。
このように、父母は、被相続人に子がいないことを、兄弟姉妹は被相続人に子も父母もいないことを、それぞれ条件に、相続人になる資格が与えられます。なお、子が死亡している場合に子に直系卑属(子や孫)がいる場合、その直系卑属にも相続権があります。これが代襲相続です。
民法上の法定相続人と法定相続分をみておきましょう。
①子と配偶者が相続人の場合:子配偶者ともそれぞれ2分の1。配偶者が死亡している場合は子が全部相続。
②父母と配偶者が相続人の場合:配偶者3分の2、父母3分の1。配偶者が死亡している場合は父母が全部相続。
③兄弟姉妹と配偶者が相続人の場合:配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1。
相続人が複数いる場合は以下の順位で相続されます。
①第1順位の相続人:被相続人に子がある場合は子と配偶者が相続人になります。子の中には、胎児、養子、非嫡出子が含まれます。
②第2順位の相続人:被相続人に子がいない場合は、被相続人の父母と配偶者が相続人になります。配偶者が死亡している場合は、父母が相続人になります。
③第3順位の相続人:被相続人に子がなく、かつ、父母が死亡している場合は、被相続人の兄弟姉妹と配偶者が相続人になります。配偶者が死亡している場合は、兄弟姉妹が相続人になります。
このように、父母は、被相続人に子がいないことを、兄弟姉妹は被相続人に子も父母もいないことを、それぞれ条件に、相続人になる資格が与えられます。なお、子が死亡している場合に子に直系卑属(子や孫)がいる場合、その直系卑属にも相続権があります。これが代襲相続です。
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09:08
連帯保証と相続
連帯保証とは、通常の保証と異なり、債権者が保証人に対して弁済を求めてきた場合に、保証人が、まず主たる債務者に請求するように求めることができない保証形態をいいます。ありていに言えば、保証人が主たる債務者とほぼ同等の立場になるのが、連帯保証なのです。
ところで、連帯保証は相続されるのでしょうか。これに対して、最高裁は、連帯保証が相続されるとしています。相続は、被相続人が生前に有していた、財産上の権利義務関係を包括的に継承することが原則である以上、被相続人が有していた保証債務が、たとえ連帯保証債務であろうが、一身専属債務(特定の人にだけ専属する債務)に当たらなければ、当然のことながら相続継承されるです。そして、これを逃れるためには、相続放棄をするしかありません。ただし、相続放棄は、相続開始後3ヶ月以内に家庭裁判所で行う必要がある上、保証債務などのような、いわゆる負の財産のみならず、プラスの財産まで含めた全財産をあきらめる必要があります。
連帯保証が相続される場合には二通りの場合が考えられます。一つは、連帯保証人が亡くなったものの、主たる債務者がまだ弁済不能になっていない、つまりまだ弁済すべき時期が到来していない場合は、連帯保証で保証すべき額がまだ特定されていないため、相続人が相続するのは連帯保証人だということ、つまり連帯保証人の地位だけを相続によって継承することになります。もう一つが、主たる債務者が弁済期限を徒過している状態で連帯保証人が死亡した場合で、この場合には、弁済額が特定されていますので、相続人はその具体的な債務を保証債務として相続継承することになります。
ところで、連帯保証は相続されるのでしょうか。これに対して、最高裁は、連帯保証が相続されるとしています。相続は、被相続人が生前に有していた、財産上の権利義務関係を包括的に継承することが原則である以上、被相続人が有していた保証債務が、たとえ連帯保証債務であろうが、一身専属債務(特定の人にだけ専属する債務)に当たらなければ、当然のことながら相続継承されるです。そして、これを逃れるためには、相続放棄をするしかありません。ただし、相続放棄は、相続開始後3ヶ月以内に家庭裁判所で行う必要がある上、保証債務などのような、いわゆる負の財産のみならず、プラスの財産まで含めた全財産をあきらめる必要があります。
連帯保証が相続される場合には二通りの場合が考えられます。一つは、連帯保証人が亡くなったものの、主たる債務者がまだ弁済不能になっていない、つまりまだ弁済すべき時期が到来していない場合は、連帯保証で保証すべき額がまだ特定されていないため、相続人が相続するのは連帯保証人だということ、つまり連帯保証人の地位だけを相続によって継承することになります。もう一つが、主たる債務者が弁済期限を徒過している状態で連帯保証人が死亡した場合で、この場合には、弁済額が特定されていますので、相続人はその具体的な債務を保証債務として相続継承することになります。
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10:19
代襲相続
相続というものは、血を分けた自分の子や最も身近な関係者などに、自分の死後に自らの財産を分け与えることが、被相続人の意思としても、あるいは、社会慣習上からいっても、最も適しているということからなされてきた、万古不易の財産継承方法です。また、被相続人の意思が重視される点から、被相続人がだれに死後の財産を提供するかは被相続人の意思に委ねられることになっています。これは、法律上も、所有権の処分が所有者の意思に任されている点に符合しているところです。ただし、死後の財産をだれに継承させる意思であったかどうかが明らかでない場合に備えて、民法の相続法が設けられています。相続法は、だれに継承させるのが、客観的一般的に適切かという観点で、民法900条他の規定を置いています。代襲相続もその一つです。
代襲相続は、自分の財産というものを持たない可能性の高い者つまり子(孫)を守るというのが社会的要請だということで認められた制度ですが、他方、最終的には当財産を継承できるはずだったところ、たまたま中間者(親)が相続の時点で既に死んでいたために当財産を継承できないとするのは不合理だという判断から法律上でも合理的制度として認めたものでもあります。
このような観点から、代襲相続は、相続人が相続開始前に相続ができない状況になった場合には、その子供が相続することになる、ということになるのです。ここで、相続できない状況とは、一つは、相続を自分の有利に運ぶため犯罪行為ないしその行為に近い行為を行った場合に相続権を法律上強制的に剥奪するというもので、これを法律上、相続欠格と呼びます。遺言を使っても相続欠格を排除することはできませんが、代襲相続は可能です。もう一つが、相続排除と言われるものです。相続者に、虐待、重大な侮辱または著しい非行があった場合、家庭裁判所に請求して認められれば、相続権が剥奪されるというものです。
代襲相続は、自分の財産というものを持たない可能性の高い者つまり子(孫)を守るというのが社会的要請だということで認められた制度ですが、他方、最終的には当財産を継承できるはずだったところ、たまたま中間者(親)が相続の時点で既に死んでいたために当財産を継承できないとするのは不合理だという判断から法律上でも合理的制度として認めたものでもあります。
このような観点から、代襲相続は、相続人が相続開始前に相続ができない状況になった場合には、その子供が相続することになる、ということになるのです。ここで、相続できない状況とは、一つは、相続を自分の有利に運ぶため犯罪行為ないしその行為に近い行為を行った場合に相続権を法律上強制的に剥奪するというもので、これを法律上、相続欠格と呼びます。遺言を使っても相続欠格を排除することはできませんが、代襲相続は可能です。もう一つが、相続排除と言われるものです。相続者に、虐待、重大な侮辱または著しい非行があった場合、家庭裁判所に請求して認められれば、相続権が剥奪されるというものです。
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10:00
相続時精算課税
平成17年に、AさんおよびBさんは(当時両人とも24歳)は、父親(当時両人とも父親の年齢が66歳)からそれぞれ2000万円の贈与を受け、翌年の平成18年にはそれぞれ1500万円の追加贈与を受けた。ところが、Aさんは約1400万円の贈与税を支払ったのに対して、Bさんの方はAさんのほぼ1/7に当たる200万円の贈与税で済んだ。これは、一体、どういうことでしょうか。
贈与税を支払う場合の算定基準には、2つの制度があります。従来から使われている暦年課税制度と、平成15年からできた相続時精算課税制度です。このうち、Aさんが使った課税制度が前者で、他方、Bさんが利用したのは後者の課税制度
でした。つまり、暦年課税制度を使うと、受贈財産の約40%が税金で持っていかれてしまうのに対して、相続時精算課税制度を利用すると、非課税の部分が格段に増えるのです。そこで、以下、相続時精算課税制度のカラクリをみてみたいと思います。
暦年課税制度では、贈与を受けた場合、非課税となるのは一律110万円であるのに対して、相続時精算課税制度では、法定相続人が贈与財産を受ける場合には、一人頭2500万円が非課税になるのです。しかも、2500万円を超過した場合にも、超過した部分に対して一律20%の課税率しかかかりません。相続時精算課税制度は、法定相続人の贈与財産への特別優遇課税制度なのです。なお、被相続人が亡くなって実際に相続が開始された場合、贈与財産と相続財産を合算したものに相続税がかかりますが、非課税対象の額を超過して支払った20%の課税部分については、相続税から控除されます。
贈与税を支払う場合の算定基準には、2つの制度があります。従来から使われている暦年課税制度と、平成15年からできた相続時精算課税制度です。このうち、Aさんが使った課税制度が前者で、他方、Bさんが利用したのは後者の課税制度
でした。つまり、暦年課税制度を使うと、受贈財産の約40%が税金で持っていかれてしまうのに対して、相続時精算課税制度を利用すると、非課税の部分が格段に増えるのです。そこで、以下、相続時精算課税制度のカラクリをみてみたいと思います。
暦年課税制度では、贈与を受けた場合、非課税となるのは一律110万円であるのに対して、相続時精算課税制度では、法定相続人が贈与財産を受ける場合には、一人頭2500万円が非課税になるのです。しかも、2500万円を超過した場合にも、超過した部分に対して一律20%の課税率しかかかりません。相続時精算課税制度は、法定相続人の贈与財産への特別優遇課税制度なのです。なお、被相続人が亡くなって実際に相続が開始された場合、贈与財産と相続財産を合算したものに相続税がかかりますが、非課税対象の額を超過して支払った20%の課税部分については、相続税から控除されます。
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09:03
相続時精算課税制度
相続時精算課税制度とは、平成15年から新設された、贈与税に対する特別控除制度です。この制度を用いると、法定相続人が生前贈与を受ける場合には、一人頭2500万円分の受贈財産が非課税となります。さらに、2500万円を超過した部分に関しても、一律20%という優遇課税が適用されます。
このように贈与に関して大幅な特別控除額を設けた相続時精算課税制度が導入されたのには訳があります。日本においては急速に進む高齢化のために、子の代が相続財産を受け取れる時期が遅くなる傾向にあります。これでは、消費をするはずの子の代が消費を手控えることになり、円滑な社会経済が実現しにくくなってしまいます。それを防ぐには、相続を待たずに財産の移転ができる生前贈与に着目して、これをして円滑化できるような施策を考えればよいことになります。こうして制度化されたのが、生前贈与に対して特別控除額を拡大した相続時精算課税制度でした。ただし、注意すべきなのは、この制度を利用する場合には、実際の相続時には、相続財産の他に、贈与を受けた財産にも、相続税がかかる点です。
実際に相続時精算課税制度を利用するためには、その旨の届け出を税務署にする必要があります。届け出が受理された後では、従来の暦年課税制度に戻ることはできません。相続時精算課税制度をとるか、従来の暦年課税制度をとるかは自由です。なお、暦年課税制度では、贈与財産の110万円までが非課税とされています。
このように贈与に関して大幅な特別控除額を設けた相続時精算課税制度が導入されたのには訳があります。日本においては急速に進む高齢化のために、子の代が相続財産を受け取れる時期が遅くなる傾向にあります。これでは、消費をするはずの子の代が消費を手控えることになり、円滑な社会経済が実現しにくくなってしまいます。それを防ぐには、相続を待たずに財産の移転ができる生前贈与に着目して、これをして円滑化できるような施策を考えればよいことになります。こうして制度化されたのが、生前贈与に対して特別控除額を拡大した相続時精算課税制度でした。ただし、注意すべきなのは、この制度を利用する場合には、実際の相続時には、相続財産の他に、贈与を受けた財産にも、相続税がかかる点です。
実際に相続時精算課税制度を利用するためには、その旨の届け出を税務署にする必要があります。届け出が受理された後では、従来の暦年課税制度に戻ることはできません。相続時精算課税制度をとるか、従来の暦年課税制度をとるかは自由です。なお、暦年課税制度では、贈与財産の110万円までが非課税とされています。
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19:42

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